横浜市の歯科技工所「デンタル・ビジョン」ではウィーランド（WIELAND）社の「ゼノテック（ZENOTEC）システム」を採用し、インプラントの上部構造ブランド「ゼノスター（ZENOSTAR）」を中心にさまざまな高品質ジルコニアセラミック製補綴（ほてつ）物を製作しています。より適合性の高い補綴物をご提供するためには、このシステムに加えて最新の歯科技工設備が不可欠。こちらのページでは、当技工所で使用している歯科技工設備をご紹介します。
効率的にデータを取得～3Shape社製スキャナー～
ゼノテックシステムでは、歯科技工設備の市場で世界的に大きなシェアを占める3Shape（スリーシェイプ）社製のスキャナーを採用しています。このスキャナーは単冠からフルブリッジ、チェックバイト、対合模型、ワックスアップ、ポンティックにまで対応できる3次元スキャナーです。対象物を3つの軸で動かしながら2台のカメラで撮影することで、全方向からのスキャンが可能になります。
3Shape社製スキャナーの特徴
効率的にスキャニング
スキャナーに模型をセットした状態で、画面上から指示を出し、スタートボタンをクリックすれば自動的にスキャンができます。
歯科技工物特化のスキャニングシステム
3Shape社独自のスキャニング技術では、対象物の全形態を効果的にとらえます。1度のスキャンで読み取れなかった部分は、ソフトウェアが自動認識して再スキャニングを実行。単冠のデータ取得なら、1分もかかりません。取得したデータは、設計ソフトウェアである「デンタルシステム」で加工できるよう変換した上で、自動的に保存します。
汎用性の高いインターフェースで優れたデザインを可能にするソフトウェア～デンタルシステム～
スキャニング終了後は、「デンタルシステム」という設計ソフトウェアを用いてフレームをデザインします。指示に従ってステップをすすめるだけなので、特別な操作技術は必要ありません。ほとんどの操作が、マウスだけで行えます。
デンタルシステムの開発には歯科技工士が携っており、ユーザビリティ（使いやすさ）やデザインの自由度が高いのも特徴です。
デンタルシステムの機能
挿入方向の設定
スキャニング後、補綴物に対するミリングバーの挿入方向を決めます。ソフトウェアが自動計算によって、アンダーカット量がもっとも少ない方向を教えてくれます。
マージンラインの設定
マージンラインの設定も、ソフトウェアが自動計算で行ってくれます。自分でマージンラインを設定することもできます。
製作する技工物の選択
ジルコニアやチタンといったマテリアルの種類を設定すれば、選択のための設定値も自動的に変更されます。ポンティックはライブラリーから選択されますが、形状をカスタマイズすることも可能です。コネクターの形状もカスタマイズでき、断面図の面積が規定値を下回れば警告を発してくれます。
フレーム形態のデザイン
スキャンしたフレーム形態のワックスアップを読み込み、形態を修正したり噛み合う歯列やチェックバイトを読み込んでそれを参考にしながら、フレーム形態をモデリングしたりすることができます。近年ではモデリングの自由度が高まっており、ワックスアップなしでライブラリーから呼び出したクラウンを、チェックバイトしながら画面上で加工する方法がメインになってきています。
カットバック機能
スキャン後のワックスアップや画面上のデザインで得られたクラウンの最終形態から、均等にカットバックできる機能が追加されました。カットバックの量は、フレームに最低限の厚みが確保できる範囲なら自由に設定することができます。解剖学的に最適な強度で、ポーセレンが築盛できます。
インプラント・カスタムアバットメント
別売りのソフトウェア「アバットメントデザイナー」を使えば、インプラント・カスタムアバットメントやインプラントブリッジのデザインも可能になります。
※インプラント・カスタムアバットメントの製作は、ダブルスキャン法でも対応可能です。
